市民のための美術入門3、抽象絵画のすすめ

描いてみたい人のための抽象絵画の考え方や描き方や入り方などについて、できるだけわかりやすい言葉で書いていきたい。姉妹編「1、油絵のすすめ」「2、デッサンのすすめ」とで「絵画とは何か」にも行き着きたい。

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なぜ抽象絵画、か?4

 それでも高校の2年くらいまでは、何も描いてない絵なんて絵じゃないと思っていたようです。やはりそっくりに描く技術のうまさに感動するほうがわかりやすかったのでしょう。展覧会を見に行っても、うまくそっくりに描かれた絵にばかり目が行って、もっぱらうまい下手だけで作品を見ていました。
 そのころ私の父は、戦時中に台湾拓殖とか言う植民地政策のための会社にいたのが祟っての、公職追放(一種の戦争犯罪人扱い)と言う身分で、まともな職業には就けずにいましたから、持ち前の語学力を生かして、東北大学(仙台に住んでいました)の医学部の隅に机を借り、医学関係の論文などの翻訳をして家族の糊口をしのいでおりました。
 その父の机の隣に、顕微鏡下の世界を描き出す画工がいまして、なにかと親しくしておりました。その方はめったに作品を発表しない画家でもありましたが、たまたま今度の展覧会にその方の作品が出るよと父に聞いて、その展覧会を見に行ったのでした。これが私の本当の意味での抽象絵画との最初の出会いになったのです。

 これまでも小さな粗末な図版でなら、カンディンスキーもモンドリアンも見ていたのですが、それほど強い感動を持って見たことはありませんでした。世の中には奇妙な絵を描く奴がいるなー、こんなのが絵だなんていわれても困るよなーくらいの気持ちだったと思います。それが彼の作品には感動してしまったのです。もうその作品がどんなものであったかの記憶は漠然としたものになっていますが、ものすごくスッキリとまとまった作品で透明感のある美しい色彩だったと思います。
 その方の無くなった後に、そのお宅に伺って殆どの作品を拝見できる機会があって探したのですが、それらしい作品は見当たりませんでした。なんとなくうろ覚えの構図に似たものはありましたが、色調が全く違っていました。自分の仕事にとことん厳しい人でしたから、気に食わなくなってつぶしてしまったか、あるいは手を加えて色調を変えてしまったのかもしれません
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テーマ:抽象絵画のすすめ - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2006/07/22(土) 09:23:01|
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