市民のための美術入門3、抽象絵画のすすめ

描いてみたい人のための抽象絵画の考え方や描き方や入り方などについて、できるだけわかりやすい言葉で書いていきたい。姉妹編「1、油絵のすすめ」「2、デッサンのすすめ」とで「絵画とは何か」にも行き着きたい。

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なぜ抽象絵画、か?3

 私の経験の中で、はじめて絵画に愛を感じたのは、中学校の2年生のころだったのではないかと思います。
 まだ戦争後の混乱のおさまりきらないころで、美術書の出版も少なかったし、我が家の家計も苦しかったのですが、小型の廉価版の画集が発行されるようになって来ていて、たまたま父が買ってくれた本の中のボナールと言う人の作品集を見ているうちに、突然なんともいえない良い気持ちが心の奥底から湧き上がってきたのでした。それは今思えば主に色彩の調和によるものだったと思います。
 確かにそれは風景画で青い海や空や黄と緑の木々の間に点々とと赤や紫や白の建物が描かれていたのに違いありませんが、それほどそっくりとかうまくとか描かれていた訳でもないのに、なぜかしら引き込まれて、切ないくらいに心が躍ってくるのでした。その気持ちをあえて言えば愛とでも言うより仕方なかったと思います。

File0219.jpg


  同じころ、現代美術を紹介した雑誌の特集号がありまして、ほとんど白黒の図版でしたが、その中のキリコと言う人の描いた作品にはまた違った意味で底深い感動を味わったのでした。
 こちらも具象絵画ですが、描かれているものの一つ一つにはなんらの意味も無いようなのです。ガランとした誰もいない街路に輪回しの少女が駆けていくだけのことなのですが、それもそれほどうまくもきれいにも描かれていないで、そこに何か大きな人影が向こうから伸びてきていて、こちら側に空の荷馬車が放置されている。それらのもの同士何の意味も無く関連も無くおかれているようでいて、その街路のガランがいかにも不思議に濃厚にガランで、たまらなく奇妙なさびしいような気持ちを誘い出すのでした。

File0220.jpg

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テーマ:抽象絵画のすすめ - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2006/07/21(金) 09:32:16|
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