市民のための美術入門3、抽象絵画のすすめ

描いてみたい人のための抽象絵画の考え方や描き方や入り方などについて、できるだけわかりやすい言葉で書いていきたい。姉妹編「1、油絵のすすめ」「2、デッサンのすすめ」とで「絵画とは何か」にも行き着きたい。

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続々・公募展について

 画壇の登竜門という公募展への期待は、しかし、目下凋落の一途を辿っていると見て良いのではないか。都美術館が新築された30数年前、公募展の数が急増すると共にマスコミが、その対応できる範囲を超えたせいか、公募展紹介からどんどん撤退してしまって、今や3大新聞もテレビも公募展に関してはノータッチ。という辺りから凋落は始まったと思われる。
 それに伴い出品者側の意識も大きく変わってしまった。以前は美大の卒業生の殆どが公募展に参加して才能に合った地位を得ることを望んだが、その比率はどんどん低下して、公募展に出品する者が珍しいくらいになってきてしまっている。今では、美大在学中に才能を認められた者には公募展とは関係なく、その才能を売る市場がいろいろな形で広がってきている。
 代わって公募展に新たに参加してくる出品者の主力は今や、定年後のリタイヤ組みや本業の傍ら趣味としてはじめた中高年層である。彼らもアワヨクバ名を売り絵を売れるようになって、画壇の一画に参加したいと言う欲望は多かれ少なかれ持ってはいるだろうが、それよりも別の欲求により強く動かされているようだ。彼らの多くは自分の作品を商品として制作するのではなくて純粋に楽しみとして描きたいと思っている。描くこと自体が楽しいのであり、展覧会への出品は自分の才能や表現した内面を発表したいと言う衝動による。
 いくら描いてもそれを発表して他人に見てもらわなければつまらないのである。それは絵画が表現である以上当然の成り行き。発表する場所としては個展やグループ展などがあるが、手っ取り早いのが公募展ということになる。公募展ならお金もそんなにかからないし、不特定多数の人に見てもらえる。さらに都合の良いことには、公募団体の中で同好の士に出会える。作品について語り合うことのできる仲間が出来る。このことは重要だ。美術作品は今や表現媒体である。作品を見れば、言葉で語るより多くのその作者の内面的な性格や世界観などの情報が得られる。お互い、より深い付き合いができると言うものだ。作品を見せ合い語り合うことで技術や美術界に関する情報も得られ、今後の制作の資にすることが出来る。切磋琢磨と言うやつ。
 さてそこで問題は、今の公募展がこのような出品者の欲求に見合う体制をとっているかと言うこと。出品者が変わってきているのだから公募展の目標や体制も変化しなければならないはずなのに、未だに多くの公募展が古臭い登竜門伝説にすがり付いているのではないか。そのため広大な公募展出品者層というこの国独自の美術界の底辺が、裏切られ捻じ曲げられ生かされてないというのが実情ではないだろうか。世界的に認められる才能は今や全く公募展以外のところから現われている。広大な底辺とは無関係に。
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テーマ:art・芸術・美術 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2010/04/01(木) 18:46:20|
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