市民のための美術入門3、抽象絵画のすすめ

描いてみたい人のための抽象絵画の考え方や描き方や入り方などについて、できるだけわかりやすい言葉で書いていきたい。姉妹編「1、油絵のすすめ」「2、デッサンのすすめ」とで「絵画とは何か」にも行き着きたい。

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エミリー・ウングワレー展

 描きたいものを描きたいように描くといえば簡単に聞こえるが、実際は生易しいことではない。何を描くべきか、いかに描くべきかは描く者の永遠の課題でしょう。などと考えていましたが、この展覧会はそんな思いを吹き飛ばす迫力に満ちたものでした。
 確かに描きたいものを実に率直に自由に生き生きと描いている。それでいて見るものの眼を引きつける、強力なリアリティーのある画面を作り出している。これなら抽象はわからないといってる人にもわかるでしょう。
 生年も確定できないアポリジニーのおばあちゃん。祭祀用のボディーペインティングを描いてはいたけれど、70歳ころからバティック(ろうけつ染め)を始め、80歳ころからキャンバスにアクリルで描き始めて、亡くなるまでの約8年間に3000点以上の作品を描いた。それも、たたみ10畳くらいの大作もいくつもある。床などに広げて四方から時にはキャンバスの上に座り込んで描いたから、上下(天地)も決まっていなくて、どちらを上にして展示してもかまわないという。確かにどちらから見ても迫力に変わりがない。
 描いた内容について聞かれれば、生地の岩や生き物や自然、なかでも生を支えるヤム(芋)やアフェイリエ(女性に施される祭祀用の装飾など)と答えたそうだが、見るものには宇宙や生命の根源のエネルギーのようなものが感じられる。これはまさに抽象表現の原点であり終着点でもあり、ピカソやポロックが追い求めて到達した地点から、このおばあちゃんは至極自然にやすやすと出発している。もちろん専門の教育も受けず、現代の美術の潮流などとは全く無縁に。
 抽象表現を志す人はもちろん、描く人美術にに関心のある人は皆見て欲しい。絵画とは何かという問いへの明らかな一つの答えがここにある。
 7月28日まで国立新美術館で開催中。
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  1. 2008/06/21(土) 09:42:22|
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