市民のための美術入門3、抽象絵画のすすめ

描いてみたい人のための抽象絵画の考え方や描き方や入り方などについて、できるだけわかりやすい言葉で書いていきたい。姉妹編「1、油絵のすすめ」「2、デッサンのすすめ」とで「絵画とは何か」にも行き着きたい。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

思いつくままに19

 ところで、「壁のシミの中に風景を見いだすことが出来る」と言ったのはルネッサンスの大芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチでした。もう500年も前のことです。制作の上で最も一般的に行われる発見としては、このように自然の中にある、あるいは偶然に出来た形の中から何かを発見していくと言う過程があります。
 私も子供のころに寝室の天井板の木目に奇妙な顔のような形を感じておびえた経験がありますが、シュールレアリストのマックス・エルンストはその木目をそのままキャンバスに写す方法を見つけて、フロッタージュと名付けそれを基にした作品集を出版したりしています。その他デカルコマニーやドリッピングやマーブリング等の幾つかの同様の効果をもたらす技法については既に書きました。
 20世紀の美術を彩る「実験と発見」には、これらに関連した技法上のあの手この手の実験や発見があり、キュービズムやダダイズムやシュールリアリズムの流れの中で次々と花開きました。この場合発見されるのは単なる目新しい技法ではありません。その技法によって生まれる形体なり色彩なりが、作者の内面に衝撃を与え、新しいイメージを喚起することではじめて創造的な意味での発見になるのです。つまり、発見されるべきは技法によって喚起される内面の新鮮なイメージなのです。これが無ければただいたずらに技法をいじくっても意味はありません。

 これまで多くの芸術家が各種の実験的な制作を通して、自分の独自の技法を発見し新たな表現世界を切り開いてきました。第2次世界大戦の前後からなおこの方向での仕事は盛んになり、絵の具の盛り上げやそれに砂などの異物を混入することでマチエール(絵肌)にものを言わせようとする傾向も現われましたし、更に進んでキャンバスの穴を開けたりキャンバスを変形したりレリーフ状に加工することで、新たな空間感覚を導入するなどのこともありました。コラージュの技法がより具体的になり、シルクスクリーンなどの技法のキャンバス面への応用からアッサンブラージュ(集積技法)やインスタレーション等、立体的な表現へと広がっていきました。
スポンサーサイト

テーマ:抽象絵画のすすめ - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2006/12/25(月) 09:40:13|
  2. 絵画入門
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://dantuku.blog59.fc2.com/tb.php/103-b4c9f8c3
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。