市民のための美術入門3、抽象絵画のすすめ

描いてみたい人のための抽象絵画の考え方や描き方や入り方などについて、できるだけわかりやすい言葉で書いていきたい。姉妹編「1、油絵のすすめ」「2、デッサンのすすめ」とで「絵画とは何か」にも行き着きたい。

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思いつくままに17

 描きはじめにおいては、ふとひらめいた一辺の色彩とか形でも良いのですが、もっと盛大にキャンバス全体を汚してしまうなんてのも良いでしょう。汚してムラを作って、そのムラからイメージを呼び出すのです。
 汚し方にはいろいろあって、木炭で思いつく形をどんどん描きこんでみるのも良いし、アクリル絵の具を画面上にぶちまけて半乾きの段階でふき取ったり水で洗ったりなんてのもある。もっとも汚すといってもその材料や色の選択の段階で、既に作者のそのときの好みが入っているので単なる汚しともいえないのですが。
 その結果の汚れてむらむらになった画面を見ていると、こちらのイメージが刺激されてきます。その中に気に入った形なり色なりがあればそれを強調すればよいし、もっとこの辺を暗くしたら良いとか、赤くしたら良いとかこの辺にある動きの感じを生かそうとか殺そうとか。これで対話が始まったわけです。あとはこちらが一筆加えれば、あちらから今度はこうではないかと誘われると言う感じで、次の一筆がなんとなく決まってくる。それを繰り返すのがまるで対話のようだと言うことです。
 20061222104811.jpg
不幸な出会い(F100号)
 ここで具象的な顔なり目玉なりの形を描き出してしまうと、かつてシュールリアリズムの画家たちが行った方法になり、奇妙な具象絵画が出来てきますが、私の場合はそれをやると空間としての純粋なキャンバスの存在意義が見失われて、対話が偏ったものになると感じるので、それを避けて行くから抽象的な作品になってしまいます。
 対話と言っても結局は自問自答であることには違いありません。が、ただ単に変化する画面があり、その変化が自分のイメージに変化を及ぼして次の対応を迫ってくると言うことで、絶えず一歩づつ確実に進行していく対話なので、内容も一歩づつ深まって行くのです。このような自問自答は哲学的な論理的な思考においてもしばしば見られることなので、その積み重ねの彼方には相当高い知的な成果が期待できるのではないかと思います。
 言葉とは違いますが、それによっていつかは、一つの視覚的な思想とでも言うべきものに到達できるのではないかと思います。色と形で描き出された思想の可能性。そんな高いところにも、抽象絵画を描く目標があっても良いのではないでしょうか。
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テーマ:抽象絵画のすすめ - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2006/12/22(金) 10:42:38|
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