市民のための美術入門3、抽象絵画のすすめ

描いてみたい人のための抽象絵画の考え方や描き方や入り方などについて、できるだけわかりやすい言葉で書いていきたい。姉妹編「1、油絵のすすめ」「2、デッサンのすすめ」とで「絵画とは何か」にも行き着きたい。

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三原色と混色4

 19世紀後半、マネやモネなどが日本の浮世絵の色彩の美しさに驚いて、その鮮やかさを油絵に生かせないかと言うことから、印象派の運動を推し進めたのですが、そのための一つの方法として、点描と言う絵の具の使い方を発明しました。
 絵の具を混ぜずに自然の色彩の豊かなニュアンスを表現するために、本来混ぜるべき絵の具を混ぜずに小さな点々やタッチにして併置したので、それを徹底して行ったのがスーラやシニヤックなどの新印象派です。このような方法もよい参考になると思います。
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モネ「ヴェトゥイュの画家の庭」 【“三原色と混色4”の続きを読む】
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テーマ:抽象絵画のすすめ - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2006/09/30(土) 10:26:46|
  2. 色彩
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三原色と混合3

 一般に比較的に性質の近い色同士や三原色の、例えば緑に黄を混ぜるとか青に赤を混ぜるようなことは誰でもよくやりますが、補色に近いような性質の全く違う色同士を混ぜることはあまりやらないのではないでしょうか。
 風景画を描いているときに、緑の絵の具だけでは木々や草の緑の感じは表せません。黄色や青や白や黒で変化を付けてみても、ちょっと違います。こんなときにわずかに朱色や茶色を混ぜてみると急に感じが出てきます。木々の葉っぱの緑には、秋になって紅葉になるときの赤やダイダイの色素が既に含まれているのかもしれません。
 その他の補色に近い色同士の混色も、いろいろと試みてみてください。使える色彩の幅がぐっと増えてきて、作品のニュアンスが豊かになることでしょう。もちろん混色でなくて重色でも良いわけで、透明水彩や油彩の透明色を塗り重ねることでも良いわけです。
 実際の絵の具の混合や重色については、経験を重ねて身につけていくより仕方ないのですが、この減算混合と言う法則はまず頭に入れておくべきです。要するに絵の具は混ぜれば混ぜるほど、暗く濁ってくると言うことです。
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  1. 2006/09/28(木) 10:12:20|
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三原色と混合2

 さて先の塗り絵に戻りますが、赤に黄色を混ぜて作ったダイダイ色をもとの赤と比べてみてください。明度の高い黄色と混ぜたのだからその二つの中間の明るさの色になってよさそうなものなのに、どうも暗っぽくて赤と同じくらいの明度に見える色になっているのではないですか。
 絵の具やインキの色を混ぜると、必ず中間の明るさより暗くなるのです。これを減算混合の法則と言います。
 ものが赤く見えると言うことは、一般的には物の表面が太陽などの光線の中の赤い色の光だけを反射するから、赤く見えるのだと考えられがちですが、実際は赤の補色の青緑や緑の辺りの色の光を吸収するために、赤く見えるということです。ですから、赤い色と黄色い色を混ぜると赤の補色の青緑の辺りと黄色の補色の青紫の辺りの両方の光を吸収する色が出来るということになりますます。つまり光の吸収率が倍に増えると言うことですから、それだけ暗くなるのです。

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  1. 2006/09/25(月) 14:51:14|
  2. 未分類
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色彩学⑤三原色と混合

 ちょっと塗り絵をして見ましょう。次の図と同じ形を画用紙に描いて絵の具で彩色してください。
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 まず三原色を指定の位置にある程度丁寧に塗りこんでください。次いでその三つの色の間に、その両側の2色をほぼ等量混ぜた色を塗りこんでください。もしあれば、黄色はレモンイエローを青はコバルトブルーを使ってください。 赤と黄色の間にはだいだい色が黄色と青の間には緑が、青と赤の間には紫が出来ますね。それぞれに混色された色は少し濁って見えますが、いたし方ありません。もとの赤の絵の具は黄色みがありますし、青は赤味がかっているので、純粋な三原色の混色と言うわけには行きかねるのです。専門家用の絵の具にはあるはずですが赤はマゼンタ、青はシアン系の青(フタロシアニンブルーなど)を使えば純三原色に近いのですが。
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  1. 2006/09/24(日) 10:09:06|
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色彩の働き8

・対比現象
 配色の際に気をつけなければならないものにこの対比現象があります
 色は周囲の色次第で美しくも見え汚くも見えるものですが、そのような色同士の相互干渉とでも言うべき現象もしばしばおきます。それを三要素にしたがって分けて明度対比、彩度対比、色相対比と言います。
 より暗い色と配色された色の明度は、実際より高く明るく感じると言うのが明度対比です。逆に明るい色と配色された色は、実際より暗く見えます。
 同様に彩度対比は、より鮮やかな色と配色された色は実際よりくすんで見え、彩度の低い色と配色された色は、より鮮やかに見えると言うことです。例えば、明度が最も低い色であり彩度も無い黒と配色された色は、どんな色でも一段と鮮やかに明るく見え、生き生きした色彩に見えます。彩度の低いことでは白も同様ですが、明度が高いためにこの色と配色された色は暗く見えることになり、それほどにはきれいに見えないものです。この白の明度を下げて灰色にすれば、配色された色は鮮やかに見えてきます。静物画や人物画におけるバック(背景色)の効果はこんな所にもありますから、地が真っ白なキャンバスのうちは塗る色が汚く見えるので、なるべく早い段階でバックを彩色した方が良いのです。

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  1. 2006/09/23(土) 09:21:02|
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色彩の働き7

明示度
 進出色が遠くから見ても目だって見えるということに似ているのですが、塗り分けられた二つの色の区別が遠くから見てもはっきり見分けられるかどうかも、色彩の機能として大切なものです。
 例えば看板の文字などは、離れてみてもはっきり形が見分けられるのでなければ困ります。それは地色と文字の配色の問題です。黄色が進出色だと言っても、地色が白だったら黄色の文字は読みづらいことになるでしょう。性質の違う色同士ならはっきり見分けられそうですが、赤と緑の配色などは先に書いたとおり境目がちらちらしてしまってかえって見づらいことになります。
 このように二つの色が遠くから見ても暗い所で見てもはっきりみえるかどうかを配色の「明示度」と言います。身の回りでこの明示度が特に要求されているものを考えてください。ポスターの文字もそうですがもっと必要なものがありますね。
 車を運転している人なら毎度お世話になっている、交通標識や案内表示などは良い例です。あれに使われている配色が、明示度の高い配色の代表的なものだと思ってください。なにしろ走っている車の運転手の目になるべく早く見分けてもらわねばならないのですから。
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  1. 2006/09/17(日) 09:59:10|
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色彩の働き6

 膨張して見えるということは、実際の位置よりこちらに近づいて見えるということでもあります。そこでオレンジ色などは進出色でもあるのです。逆に収縮色の青や灰色は遠ざかっていくようにも見えるわけで、これらは後退色というわけです。これはまた、風景画や風景写真で遠くのものが青っぽく見えるということとも一致します。紅葉の山肌でも遠くのものは青みが加わって紫に見えるでしょう。そこで風景画を描くときは遠くのものを青っぽくあるいは灰色っぽく描くと遠近感が表せるわけです。
 逆に近くの物を表すのには赤や黄やダイダイを多く使えば遠近感が強まるわけで、このことは舞台装置などでは大変効果的に応用できます。奥行きの少ない舞台でも、青い背景幕の前におく近景の大道具や小道具に赤や黄色が多く使われていれば、広々とした奥行きのある舞台になるのです。
 車の前面にオレンジ色を塗り、後面に青を塗って走らせれば実際より早く走っているように見えるのではないかと思いますが、いかがなものでしょう。

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吉田敦彦「山麓は春・午後」 (クリックして見てください)

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  1. 2006/09/16(土) 09:04:48|
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色彩の働き5

膨張色収縮色 進出色 後退色
 ところで色彩の働きについては、カラーコンディショニングへの応用などのほかにこ・んなのもあります。例えば肥った人は明るく鮮やかな暖色系の衣服は身につけないほうが良いだろうと言うようなことです。いけないとは言いませんが、ますます肥って見えますよということです。ただし肥った女性がサーモンピンク等のセーターを着ていたりするのは、ふっくら豊かな感じがあって悪い景色ではないとも思いますが。
 学校の制服に紺やグレーが多いのはなぜかと言うこともあります。
 このようなことは、色彩に膨張性と収縮性が有ると言うことから説明できます。ある種の色は実際より膨らんで見え、逆に実際より縮んで小さく見える色もあるのだということです。
 真っ白なスキーのゲレンデを思い浮かべてみてください。その中の遠い所に人がいるとして何色の人が目立つでしょうか。広い所で遠くにあるものは色によっては黒ずんでしまい、何色か見分けが付かなくなって周囲に溶け込んでしまいます。このような所でもはっきり自己主張をする色が膨張色であり、また進出色とも言います。一般にダイダイを中心とする赤や黄色などの暖色系の鮮やかな色がこれに当たります。
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  1. 2006/09/15(金) 10:08:06|
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色彩の働き4

 中学生以下の子供に人気のある色は黄色だそうです。明るくて活気があって、不気味な影などとは関係の無い世界。しかしこの明るさは危険な不安定さも持っているようです。白と並べられたりすると、ますますその感を深めます。例のヒマワリや太陽の画家として有名なゴッホは最もこの色を好んだのですが、太陽の光と輝きを表現する色として用いたと言われながら、狂気と自殺に追い込まれていったこの画家の不安と孤独が、その黄色い作品の裏から滲み出してくるようにも思えます。
 この不安定さゆえに、一般の画家には黄色は使いにくい色であったようですが、現代の時代相を表すには向いた色なのかもしれません。
 黄色の補色の紫も使いにくい色の一つで、使いようによって幻想的な美からダイヤモンドの輝きや天上的な高貴さを表す色として使われる一方、夜の色彩であり性的な官能を刺激する色でもあるといわれます。
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吉田敦彦「05-3・幻日」(クリックして見てください) 【“色彩の働き4”の続きを読む】

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  1. 2006/09/14(木) 09:08:28|
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色彩の働き3

 赤の補色の緑系統が目を休ませる色だと言われているのは、この色が可視光線の波長の範囲の中央にあって視神経を疲労させないと言うことが、基本的にあるのではないかと思います。無理せずに気楽に見れる色な訳ですが、その上樹木や草などの色彩と言うことでの心理的な効果もあって心を和ませるのではないでしょうか。
 ただし非常に鮮やかに塗られたこの色を視野一面に見るなどと言う経験は実はあまり気持ちの良いものではないのです。ですから、この色ばかり見続けると精神的な下降が起こり鬱病に近づくとも言われます。やはり陰影の変化や花などの色が適当に混ざっていたりして、風にゆすれていると言った緑が心地よいのです。
 20世紀の最高の色彩画家と言われるマチスが「1センチ四方の青より10センチ四方の青の方が青いのだ」と言っているように、色彩は面積によってもその持つ表情や効果が変わるのです。
 青と言えば寒色の代表で、冷たいは冷静につながり思考力を高める色とも言われます。大学研究室辺りに向いた色といえましょう。かつてあったアートシアターギルドの映画館の内装が、明るめのコバルトブルー一色だったのは特異な印象として際立っていたと思います。

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マチス「緑色の食器戸棚の静物」
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  1. 2006/09/13(水) 09:27:27|
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色彩の働き2

 ・色彩の感情表現
さては一般的に燃える炎の色で、情熱を表すなどと言われます。血の色でもあって、生命感を表すとも言われます。あらゆる色彩のうちでも最も目立ちますしこの色があることで活気が表れますから、使いたくなる色ですが、なかなか簡単には使えない色でもあります。日常では非常時に用いるものを目立たせるために用いられています。
 生理学的に考えてみれば、可視光線のなかで最も波長の長いこの色を見るときは視覚能力の限界の辺りを刺激されるわけですから、それだけ刺激も強く感じますし、疲労も早く来ますし焦燥感を生み出したりします。高揚感を与える色ですが、刹那的で後に疲労感を残す色彩とでも考えるべきでしょう。
 スペインの闘牛で牛を興奮させるためにいケープを使うのもこの効果のためといわれますが、実際は牛は色盲でを見分けることは出来ないらしく、むしろこの色を見て興奮する観客の興奮に感染するのだろうと言われています。 人に対しては実際に効果的で、例えば革命だなどというときにはこの色の旗が大いに活躍します。ただしうっかりこの色の効果につられた走ったり騒いだりすると、後が怖いと言うことでもあります。なにしろ刹那的な高揚を生み出す色ですから。
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  1. 2006/09/11(月) 08:55:58|
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色彩学④色彩の働き

・色彩は生き物です。
周囲の状況によって生きもすれば死にもしますし、見る人の気分によっても違って見えます。
 これは先に述べた調和やコントラストなどの配色の問題ですが、実生活上に直接響いてくるような働きもします。たとえば私たちが子供のころの1950年代くらいまでは、工場の機械類は皆黒か暗い茶色に塗られていました。工場の内部全体がススやサビで汚れていて、雑然とした雰囲気でした。しかし近頃の工場は一般に明るい緑やベージュに塗られていて、室内も整頓されています。幼稚園や学校の教室や大学の研究室や病院の診察室や病室などの壁も、以前の白一色から変わって、それぞれの必要に応じて明るくて清潔ないろいろな色彩を持つようになってきています。
 一時期カラーコンディショニングと言う言葉が良く使われました。色彩のもつ心理的な効果を生かして、生活の場の環境を、その場その場に効果的な色彩で塗り分けていこうと言う考え方でした。そこで事務所や教室や工場が一斉に薄緑色に塗り替えられたものでした。緑色が視神経を和らげ見る人の気分を落ち着かせるという心理学的な効果が適用されたのです。
 今では使う人や住む人の個性や好みを取り入れたり、年齢的な変化に対応したり事業の性格や環境に合わせたりすることで、どこに行ってもうす緑なんてことは無くなりましたが、色彩の見る人に与える心理効果を生かすことは常識化しています。住宅でもインテリアの色彩コーディネートが重要なセールスポイントです。
  1. 2006/09/10(日) 09:42:14|
  2. 色彩
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配色5

・コントラスト
 調和がそれぞれの色の性質の共通点で、仲良くしっくり結びついていく方向であるのに対して、その反対に性質の違いを際立たせてぶつかり合い緊張関係を生み出すのがコントラスト(対比)の配色です。当然色立体で反対の位置に来る色や遠く離れた位置に来る色の配色になります。色立体で距離が近ければ近いほど調和の傾向が強まり、離れれば離れるほどコントラストが強まると言うことですから。
 緊張感の高まりと言うことですから、この種の配色は心地よさよりも強さや激しさや目立つことを狙ってなされるべきものです。
 その中でも代表的なのが補色の配色です。色相環で正反対の位置にある二色の組み合わせのことで、反対色とも言われます。
 補という字はおぎなうと言う意味を持っていますから、ここでは何かが加えられて強化されるのだと思ってください。なにが強化されるのかと言うと彩度です。配色された二色それぞれの彩度が高められ単独の時よりも鮮やかに見えるようになるということです。

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  1. 2006/09/07(木) 08:51:50|
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配色4

 ところで調和とはどういうことでしょうか。ここではとりあえず、二つ以上のものが仲良くしっくりと結びついて平和に共存すること、とでもしておきましょう。つまりそれは見ても気持ちの良い安定した状態です。気持ちよく落ち着いた感じの配色にしたければ、以上に挙げたような類似色配合などの配色をすればよいのです。もっと端的に言えば色立体で近い位置の色を配合すれば良いのです。
 色彩の場合はその上にそれらの調和によって、単独のときよりも色彩の持つ特徴が強化される場合が多いと言うことも大切です。先にも書きましたように、暖色系の色は一色でいるときよりも数色を並べて配置したときの方が暖かい感じが強まりますし、寒色系の冷たい感じは、青だけでなく青緑や青紫や水色や空色などといった色と並べられたときに強められます。
 同様に明色ばかりの配色は明るく軽快な感じを強調しますが、同時に現実性の薄い幻想的な雰囲気も持つようになり、暗色ばかりの配色は暗さが強調されるだけでなく、重さや渋さといった独特の印象を示します。

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  1. 2006/09/06(水) 09:38:25|
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配色3

・調和
 先に書きましたように三要素から構成される色立体で、お互いに近い位置にある色同士は調和しやすいのです。その代表的なものに類似色の配合と言うものがあります。この場合の類似色とは、色相環で近い所にある色ということです。例えば赤に対してはダイダイや赤紫ですし、緑に対しては黄緑や青緑です。これらの色はそれぞれの色彩の性質が似通っていますから並べても違和感無く自然に調和します。
 色相環は大きく分けて、暖色系と寒色系とその両者の間に挟まれる緑系と紫系に分かれます。暖色とか寒色とか言う呼び方は、色相環で反対の位置にある色が対照的な性質を持っていることを端的に表しています。緑系と紫系の関係も同じ程度に対照的な性質を持っています。それらのことは実際にそれらの色群の配色練習をやってみればわかります。
 色相環で離れた位置にある色彩同士でも、無彩色を混ぜて色立体上での距離を近づけてやると調和しやすくなります。そこで、白を混ぜた色同士の「明色系の配色」や黒を混ぜた色同士の「暗色系」の配色、あるいは灰色を混ぜた「濁色系の配色」が考えられます。これらも試みてみてください。無彩色を混ぜて彩度を下げることで調和しやすくなるのです。
 その意味で言えば、調和のオールマイティーは無彩色です。白や黒や灰色はどんな色とも調和します。これらを間に挟むことで、調和しにくい色を調和させてしまうこともできます。

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  1. 2006/09/05(火) 09:18:28|
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配色2

 色彩は単独では存在することはありえず、常に周囲の色によって、生かされもすれば殺されもするのです。また二つ以上が組み合わされることによって色彩は単なる黒なり赤なり青なりという色ではなくなって、微妙で多様な表情を見せるようになるのです。
 暖色のオレンジ色はそれだけでも暖かさを感じさせますが、赤や黄色など類似の仲間と組み合わされると尚一層強く暖色の効果を発揮します。それにアクセントとしてわずかな水色や紫などを配したりすることで、またそれぞれに異なった新たな表情を見せてくれます。
 そのように多様で幅の広い効果を発揮しえる配色と言うものを思うままに扱えるようになれればよいのですが、そのためにはいろいろな場面で意識的に色彩に接する機会を多く持つようにするしかありません。色彩感覚の良し悪しは生まれつきの部分もあるように見えますが、色彩生活を豊かにし経験を積むことで良い感覚を身につけることが出来ます。
 また先にも書きましたように地域性などにも根ざした個性の問題として考えれば、必ずしも無理に流行の嗜好にあわせることも無いのです。それぞれの自分なりの個性的な色彩感覚を伸ばすことも大切なことです。そしてまた個性と言うものも絶えず成長し発展するものですから、幅広く積極的に色彩の経験を積んでよりレベルの高い個性を求めるべきでしょう。そのためにも、色彩学のごく基本的なことくらいは頭に入れておくべきでしょう。

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  1. 2006/09/04(月) 09:18:32|
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色彩学③配色

 
真っ赤なチューリップの花のカップの中を覗き込むと、その赤の見事な鮮やかさに驚かされます。多分それは微妙な曲面のカップの内側に取り込まれた太陽光線が、曲面同士の間で反射を繰り返しているうちに余分な色の光をすっかり吸収されてしまって、純粋な赤の光だけが残されたのではないかなどと考えます。このような本当に美しい赤が単独で存在すると言うことはありえます。
 しかしこのような鮮やかさは絵の具では表現できません。少年期の私は宮沢賢治の童話に強く引き付けられておりました。特に「銀河鉄道の夜」はまるでバイブルのような存在でした。読んでいると次々に頭の中に鮮やかな色彩を伴ったイメージが湧いてくるのです。それを絵に描こうとしたのですがたちまち自分の持っている絵の具では表現できないことを知って挫折してしまいました。
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  1. 2006/09/01(金) 10:22:01|
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